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中学生の投資学
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第35回 株式投資に絶対は無い

 このコーナーは、孫子のコーナーでは無いのですが、今回は敢えて書きます。
孫子には、「戦争の被害を充分知り尽くしていない者は、戦争の利益を充分知り尽くすことができない」という一文があります。
つまり、失敗を研究して解明しなければ、本当の成功を手にすることはできないということです。
そこで今回から数回にわたって、株式投資で損するメカニズムを解明して行きたいと思います。

 まず株式投資にとって重要なことは、株式の売買には、売り手と買い手が要るということです。
そして、売買は、その売り手と買い手の相反する意思の合致で成立するということです。
つまり、あなたが1,000円で買いたいと思っても、1,000円で売りたいと思う人がいなければ買えませんし、1,000円で売りたいと思っても、1,000円で買いたいと思う人がいなければ売れません。
1,000円で売りたいと思う人と、買いたいと思う人の存在が同時にあって、初めて売買が成立するのです。

 ここで少し考えてみて下さい。
もし、あなたが1,000円で買いたいと思った銘柄は、1,000円以上に値上がりすると思って買うのでしょうか。
それとも1,000円以下に値下がりすると思って買うのでしょうか。
当然、1,000円以上に値上がりすると思って買うでしょう。
その反対に、もし、あなたが1,000円で売りたいと思った銘柄は、1,000円以上に値上がりすると思って売るのでしょうか。
それとも1,000円以下に値下がりすると思って売るのでしょうか。
当然、1,000円以下に値下がりすると思って売るでしょう。
つまり、あなたが1,000円で買った銘柄を売った人は、もう値上がりしないと思ったから、あなたが買えたのだということです

 どういう意味かわかりますか。
実は、これは非常に重要なことなのです。
例えば、必ず1,500円になる株式が1,000円であったとします。
それを果たして、1,000円で買うことができるでしょうか。
答えは、NOです。
何故なら、必ず1,500円になるとわかっていれば、誰も1,000円では売らないからです。
例えあなたが1,000円で買いたいと言っても、誰も売ってくれないのです。
これが、俗に言う「ストップ高!!」です。
つまり、株式投資で絶対に儲かるという銘柄は、絶対に買えないということなのです。
ですから、株式投資で絶対儲かるということは、あり得ないのです。

 ところが多くの投資家は、絶対に儲かる銘柄は無いかと、日々探しています。
例えば、明日、ストップ高する銘柄を買えれば、などと考えますが、買える訳がありません。
明日、ストップ高するとわかっていれば、その銘柄は、今日から買われるはずです。
また、世間一般は知らなくても、自分だけその情報が得られないか、と考えるのも不可能です。
もし、そのような情報を得て先回り買いすれば、インサイダー取引として逮捕されるだけです。
ですから、絶対に儲かる銘柄というのは、探しようがないのです。
先にも説明したように、日本人は、リスク管理が苦手であるため、ついついこのような絶対を探そうとします。
しかし、無いものを探すのですから、見つかる訳がありません
その結果、情報や相場に騙されて、勝手に絶対を信じ込んで、損をしてしまうということなのです。


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